かんがえごとの垂れ流し

主に諸々の感想

2015年11月読み終わった本

あまねく神竜住まう国

萩原規子

テーマ
源頼朝伊豆の国での流刑の生活
ポイント
勾玉シリーズに連なるも、単独で読める。日本の歴史を下敷きに、神話ファンタジーの要素が入っている。源頼朝に迫っていた死の運命の流れを変えたものとは。

風神秘抄

萩原規子
再読

テーマ
平治の乱から始まる笛吹の少年と今様の踊り手の少女の物語
ポイント
こちらも、勾玉シリーズに連なるも、単独で読める。日本の歴史を下敷きに、神話ファンタジーの要素が入っている。二人が寄り添って生きていく道を切り開くところがポイントかなと思う。

大人をまねぶおしゃまな女の子

http://www.caa.go.jp/kodomo/mail/past/vol/20151029.php

小さい頃、大人っぽく可愛くなりたくて、メイクアップのおもちゃをねだって買ってもらったりしていたような記憶がある。
最近は、つけまつげに憧れた女の子が、なんと、瞼をくっつけてしまう悲劇が起きているとのことらしい。
なんともくすっとなる可愛らしいお話なのだが、目に悪いので、大人がしっかり化粧のいろはを教えてあげたいところである。

2015年8月読み終わった本

大地の子エイラ(中)(下)
ジーン・アウル

テーマ
クロマニヨン人のエイラが、ネアンデルタール人の氏族で暮らす様子
ポイント
氏族らしく生きる努力をするエイラだが、とうとう外の世界へと一人飛び出す、

2015年7月読み終わった本

大地の子エイラ(上)

ジーン・アウル

テーマ
クロマニヨン人の主人公がネアンデルタール人の一族に拾われて生活する
ポイント
遥か昔の人類の暮らしをまるで見てきたかのように詳細に描く。そこまで複雑な表現手段をもたない彼らは、かえって人間ドラマの根本をシンプルに見せてくれる。

グズをなおせば人生はうまくいく

斎藤茂太

テーマ
行動の先延ばしを改めることで得られるメリット
ポイント
優しい語り口で、グズの良くないところを諭し、具体的対策法も教えてくれる。

ものがたりの余白

ミヒャエル・エンデ

テーマ
エンデが語ったこと
ポイント
エンデの物語とはどんなものか、エンデの死生観。余白こそ真実である。茶碗、車輪、庭。

エンデと物理学「ものがたりの余白」

(はてしない物語より引用)
「造ったから、それははじめからそこにあった」

(シリルの物語より引用)
「探したから、それははじめからそこにあった」

エンデの物語は、「ものがたりの余白」にて、自身が説明する通り、子どもが好む遊びが尽くされた芸術であるが、その一方、その言葉は、まるで物理学を連想する示唆に富んでいる。

上記に引用した2つの記述を読んだときに思いついたことは、量子力学だ。
(量子力学に関することといえば、シュレディンガーの猫がよく知られているだろう)
観測したときに、すべてのビット上の数字が定まる量子コンビュータの考え方に似ていると思った。
エンデは、図らずとも、量子力学を語り、この世界の真実を物語っていたのだろうか?

もう一点。
エンデが書いた「はてしない物語」は、バスチアンとコレアンダー、そして、他の多くのファンタージエン国へ旅立った人たちにとって、別々の国、ちがう名を持つ幼ごころの君が存在する。
これもなんとなく重ね合わせを連想させる。
1つのビットに0と1が同じ確率で存在し、ふたつの結果が重ね合わせの状態にあるという量子コンビュータのようだ。

物理学に明るくないので、見当ちがいの事を書いている可能性があるが、しかし、エンデの凄さを感じる。